マチマチが運営する「ご近所未来ラボ」では、あなたの街の未来を明るくする「シビックテック」の活用事例を紹介しています。
先日は「Nextdoor」の防犯活用事例について取り上げました。
今回は「ご近所SNSが災害時に頼りになり得る」ということを、いくつかの事例とともにご紹介してみたいと思います。
「Nextdoor」上では、災害時にリアルタイムで必要な情報を共有される
<洪水の活用例>
被害情報を得ることが出来た世帯のマップ
「Nextdoor」は、ヒューストンが大洪水に見舞われた際に、情報インフラとして大いに活用されました。Nextdoorのコミュニティ上で、現場の状況に基づいた信ぴょう性の高い災害情報が、リアルタイムでシェアされ続けたおかげで、多くの住人が迅速に避難することができました。「Nextdoor」上で緊急の災害情報を受け取ったのは約17万世帯であり、これはヒューストンの全世帯の20%以上を占めています。Nextdoorは災害情報を得る手段としても、ユーザーに認知されているようです。
<山火事の際の活用例>
ロサンゼルスで山火事が発生した際に、発見者が「Nextdoor」を使って近隣住民に火災の状況を知らせたという事例もあります。このケースでもリアルタイムで頻繁に災害情報が更新され、多くの住民の避難判断に役立っています。
「Nextdoor」で助けを呼べる、命が救えることもある
災害に伴う停電の際の救命にも、「Nextdoor」が活用された事例があります。常時、医療用の酸素濃縮機を使わなければ呼吸が難しい女性が、停電で危機的状況となってしまい、「Nextdoor」上でSOSを発信しました。すると、その知らせを見た近隣住民が、発電機を持って駆けつけたのです。「Nextdoor」のコミュニティが、1人の命を確かに救った瞬間です。
「Nextdoor」でのディスカッションが、防災につながる
(ハリケーンについてディスカッションされたコミュニーション量を示したマップ)
フロリダ州では、毎年訪れるハリケーンの季節に向けて、Nextdoor上で気候の変化予想や防災対策に関するディカッションが行われています。その結果、ある年には「被害を最小限にとどめることができた」との報告がなされています。「防災」は地域の人々が共通で抱える課題です。ご近所SNSは、そうした地域課題についての議論が、深まりやすい場所と言えるでしょう。
「Nextdoor」は、寄付にも効果を発揮
アメリカでは災害被害者に対するドネーション(寄付活動)が活発です。下記のように、火災に遭った家族に対し「Nextdoor」を通じて必要物資が提供されたという事例は、各地で多数報告されています。「Nextdoor」で育まれた地縁が、互助的な寄付行動を促進しています。
アメリカとは災害の種類や背景は異なりますが、日本でも「Nextdoor」のようなご近所SNSが発達すれば、地震や津波、台風などの防災対策・災害時後の対応に役立ちそうですね。「マチマチ」は災害前後で人々の支えとなる“心強いセーフティーネット”となれるよう、これからもサービスの普及と改善に努めていきます。
あなたの地域でも、ぜひ「マチマチ」を活用して、災害に備えたご近所ネットワークを作ってみませんか?
【「マチマチ」のサービスについてはこちら】
【お知らせ】
現在、マチマチを運営している「Proper, Inc.」では、エンジニア・ディレクター・デザイナーなど、さまざまな職種で人材を募集しています。
ご興味のある方、下記の詳細をご確認ください。まずは気兼ねなく話を聞きにきてもらえたら幸いです!