公園や道路が“まちのリビング”に!南池袋公園の「nest marche」は誰もがくつろげるマルシェ

乗降客数が世界2位の街、池袋。駅から徒歩5分、都会のど真ん中に、都市のオアシスのような公園があるのを知っていますか?

南池袋公園は、8年間のリニューアルを経て、明るい雰囲気に生まれ変わった公園です!青々した芝生が広がり、併設されるレストラン「Racines FARM to PARK」も大人気。

この南池袋公園とすぐそばのグリーン大通りでは、「nest marche」というマルシェが開催されています。「nest marche」には、地元豊島区にゆかりのあるお店や、こだわりのあるものづくりをする作り手が集合。

作り手同士やお客さんと繋がることで、人やもの、ことの循環が生まれ、“暮らしがちょっと豊かになる”マルシェを目指しています。いつもは通り過ぎてしまうことの多い公園や大通りに、人が集い、佇む風景をつくる「nest marche」。

今回、「nest marche」を体験するため、南池袋公園を訪れてみました!

誰もが思い思いの時間を楽しめる場「nest marche」

「nest marche」当日、会場を訪れると、公園の芝生の向こうに小さなお店がたくさん出店していました!

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豊島区に住み子育て中のアクセサリー雑貨さんや、地元で親しまれているレストランさんなど、豊島区にゆかりのある人たちはもちろん、豊島区からちょっと足を伸ばした街のこだわりのあるお店など、豊島区の中と外の出店者さんたちが混ざり合っています。

まず目を引いたのは、ハンドメイドの雑貨の数々です。色とりどりのピアスには、お店の前を通りかかる人々も、「かわいい!」と声をあげていました!

f:id:MegumiHarada:20170719165546j:plainマルシェと言えば、お楽しみはフードです!公園に併設するレストラン「Racines FARM to PARK」のドリンクや、地元のお店のハンバーガーなど、どれを食べようか目移りしてしまいます。

f:id:MegumiHarada:20170719165605j:plain南池袋公園のシンボル的な存在である芝生の上では、走り回ったり、食事をしたり…。それぞれの場所で、訪れた人が思い思いの時間を過ごしています。

f:id:MegumiHarada:20170719165633j:plain子どもたち向けに、芝生の成長を説明した紙芝居も行われていました。

f:id:MegumiHarada:20170719165652j:plain公園のすぐそばには、大きな街路樹の木陰が気持ちの良い「グリーン大通り」が広がっています。ここにも、なんと芝生がありました!

その上にはハンモックがずらっと並べられています。大人も子どもも、皆寝っ転がって、気持ちよさそう。グリーン大通りには、キャンドル屋さんや池袋に本社がある無印良品も出店していました!

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f:id:MegumiHarada:20170720135920j:plain今回のマルシェのハイライトは、夜の時間です。「ナイトマルシェ」と銘打ち、21時まで開催されました。

夕方になると、徐々に増えてくるお客さんたち。風が心地よい初夏の夜、少し幻想的な灯りの中、おいしいフードや買い物を、誰もがゆっくりと楽しんでいる様子が印象的でした。

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公園を、街の人たちと一緒に盛り上げたい

「nest marche」では、芝生に寝そべったり遊びまわったり、誰もが自分にあった方法で、公園にいる時間を楽しんでいます。

この「nest marche」の運営を行うのは、南池袋公園のすぐ側にあるグリーン大通りなどの賑わい創出を手掛ける株式会社nestです。

いったいどうやったら、公園をこんなに素敵な空間に転換させることができるのでしょうか。nest取締役の宮田サラさんにお話を伺いました!

f:id:MegumiHarada:20170719164148j:plain株式会社nest取締役・宮田サラさん。

宮田さん:南池袋公園は、2016年4月2日にリニューアルオープンしました。公園内に新しく作られたレストランのオーナーさんが、「ただ飲食店をやるだけではなく、公園全体を街の人たちと盛り上げていきたい」という思いを持っていたんですね。それでnest代表の青木純に、「一緒に“公園が身近にある日常をつくる”活動をやらないか」と話をしてくださったのが、きっかけなんです。

青木さんはこれまで、リノベーションを通じて賃貸物件の価値を向上させてコミュニティ形成を手掛けたり、暮らしをつくることを学ぶ「大家の学校」の運営を行うなど、都市を舞台にコミュニティ形成を手掛けてきました。

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元々豊島区を拠点としており、オーナーさんとも交流があったことから、宮田さんたちと共に、南池袋公園を盛り上げる活動を進めていきます。公園のグランドオープン時にはマルシェもボランティアベースで開催しました。当初は、公園を使い方に対しなかなか街の人から理解を得られない場面もあったそう。

宮田さん:オープン後すぐに芝生が養生され、立ち入り禁止になってしまったんです。最初は芝生の周りにロープが張られ、警備員が監視していたんですが、そうすると「子どもたちも気軽に入れないし、誰のための公園なんだろうね」という声も聞かれて。

そこで、私と芝生の管理を手掛ける事業者さんで協力して、コミュニケーションの仕方を変えたんです。例えば冬の養生をするときは、「皆さんが衣替えするように芝生も衣替えを始めて、また青い芝生になるので、応援していてください」というメッセージをFacebookで出したり、公園内にコミュニケーションボードをつくって芝生について伝えたりしました。

一方的に伝えるのではなくて、ちょっとずつ公園について、皆さんに理解してもらっていく。これも、ただ単に公園自体を私たちが好きで、色々な人たちに公園のことを知ってもらい、楽しく使ってもらいたいという思いからなんです。

f:id:MegumiHarada:20170720140011j:plain南池袋公園にまつわる様々な情報を発信しているコミュニケーションボード。とてもおしゃれです!

一方で宮田さんたちは、ボランティアとしての活動の限界にも気が付いていました。そんなとき、グリーン大通り等における賑わい創出プロジェクトの実施者を募るプロポーザルが行われることに。宮田さんたちはそのプロポーザルで選定され、株式会社nestとして、南池袋公園に継続して携わることになりました。

みんながくつろげるリビングのような場

株式会社nestとして歩み始め、まず行うことになったのが「nest marche」です。5月に第1回を開催し、以降毎月2日間、第3週の週末に開催しています。

宮田さん:徐々に訪れてくれる人々は増えていますね。普段は公園や通りを通過するだけの人も、マルシェがあることで、「ちょっと立ち寄ってみようかな」と思えるきっかけづくりが少しずつ出来ているのではないかと感じています。

「nest marche」は、初回は豊島区の出店者のみでしたが、少しずつ豊島区や池袋の街にゆかりのある区外の出店者も増えてきています。これは、区内外の人が交流するきっかけをつくることで、互いに切磋琢磨しあい、豊島区がより盛り上がるようになってほしいという思いから。

行政、豊島区を基盤とする企業とも積極的に協力関係を作り、安定した運営体制を構築しようとしています。nestでは、多様な立場の人が関わることで、街の中に新しい人の流れを生み出そうとしているのです。宮田さんやnestの皆さんは、nest marcheやこれからの活動を通じて、南池袋公園やグリーン大通りに、どんな光景を生み出していきたいと考えているのでしょうか。

宮田さん:私たちは「日常を劇場に」というコンセプトを、ここで実現したいと考えているんです。例えば公園や通りのマルシェにやってきた人が、街のお店と知り合えたり。公園でやっている結婚式を、訪れた人が一緒にお祝いしたり。

これまでの日本の公園や通りなどの公共空間、人が行きかうだけでした。でも、私たちはそこで出来事が生まれて、それを楽しみながらくつろげる、リビングのような場にしていきたいなと思っているんです。誰もにとってハッピーな形で実現できたら嬉しいですね。

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「この公園を楽しみたい」という思いが、人々を引き付ける

現在、行政と民間が協働して公園を運営できるよう都市公園法が改正され、民間に行政の責任を委譲する「公民連携」や「パークマネジメント」という言葉にスポットライトが当たっています。南池袋公園のように、思わず「なんだか楽しそう!」と感じられるような公園は、なかなか存在しません。

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この南池袋公園で実現できた背景には、多様な人々の関係性をつくるために奔走する人々の地道な努力がありました。しかし、一番重要なのは、運営に携わる人々自身の「楽しみたい」という思い。その純粋な思いが、「私も行ってみたい!」という、人々の思いを引き出す場づくりに繋がっているのではないでしょうか。

nest marcheは次回は8月19日(土)、20日(日)に開催予定です。ぜひ皆さんも遊びに行ってみてくださいね!

現在、マルシェ出店者と、一緒にマルシェなどを運営するボランティアキャストのnest castも募集中です。活動に興味がある方は、ぜひ一緒に場づくりに関わってみてはいかがでしょうか?

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公園を豊かにするコミュニケーションは「マチマチ」で

宮田さんたちが手掛ける公民連携やパークマネジメントには、地域の様々な関係者とのコミュニケーションが重要です。

ご近所に特化したSNS「マチマチ」は、ボランティアをやってみたい人、イベント情報を知りたい人など、様々な情報を求める人同士の地域内でのやり取りにぴったり。ぜひ使ってみてくださいね。

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