読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

マチマチが5月28日(日)に世田谷エリアのファミリー向けイベント「ビオキッズ2017」に出展します!

ご近所SNS「マチマチ」は、“ご近所の人々とのつながりを通じて、地域の課題を解決する”ことをミッションに掲げ、サービスを運営しています。

様々な地域の‟ご近所コミュニティ”の活動を知り、課題を解決するサポートをしていくために、マチマチは各地の地域イベントに出展中で、5月28日(日)は世田谷で開催される「ビオキッズ」に出展します!

世田谷エリアのファミリーはぜひ!「ビオキッズ」

f:id:MegumiHarada:20170524175340p:plain

「ビオキッズ」は、外遊びと子育てをテーマにした野外フェス。2013年に第1回目を開催し、今年で5年目となります。

もともと、世田谷エリアにあるプレーパークで遊んでいる子どもたちの親が中心となり、外遊びの楽しさと地域で子育てをするネットワークづくりを広げるために始まったのだそう。

思わずワクワクしてしまう、草木染めワークショップや木工などのワークショップが盛りだくさん!また、コーヒーやエスニックフード、カレーパンなどのフードも充実しており、ライブやDJイベントもあります!大人も子どもも関わらず、1日中楽しむことができそうです♪

マチマチでは、「ご近所マップ」を作るワークショップを行なったり、ご近所SNS「マチマチ」を体験してもらったりするブースを設ける予定です。イベントに足を運ばれたら、ぜひ遊びに来てくださいね。

「ビオキッズ2017」開催概要 

日時:2017年5月28日(日)10時~16時(小雨決行)

会場:世田谷公園 SL広場 & さくら広場 & 世田谷プレーパーク

アクセス:三軒茶屋駅・池尻大橋駅 徒歩18分、東急バス自衛隊中央病院入口 下車すぐ

※詳細は下記リンクよりご確認ください

biokids.net

【保坂展人×宮台真司】住民がまちづくりの「観客」から「プレイヤー」になる――「世田谷をみんなでD.I.Y(手づくり) しよう!」イベントレポート

f:id:MegumiHarada:20170517104934j:plain

ご近所SNS「マチマチ」は、これからのよりよい地域社会、コミュニティデザインの在り方を探っていくため、関連する様々なイベントに参加しています。

今回は、世田谷区で開催された「世田谷をみんなでD.I.Y(手づくり) しよう!」というイベントの様子をレポートします!行政と住民が一緒になってまちを盛り上げようとしている世田谷区ならではの、熱気に包まれたイベントとなりました。

観客ではなくプレイヤーとして世田谷を育てよう

世田谷区では、2016年11 月から、現世田谷区長・保坂展人さんが中心となって運営を行う「保坂展人政策フォーラム」を開催しています。

このフォーラムは、いわゆる「政治塾」とは異なり、住民が参加して政策立案のための着想・企画をチームで育てて、制作まで落とし込むことを目標としたもの。これまでに数々のワークショップを重ねてきました。

f:id:MegumiHarada:20170517104949j:plain世田谷区長・保坂展人さん。

今回のイベントでは、このフォーラムの成果発表会と共に、社会学者の宮台真司さんと保坂区長の対談や、参加者同士のワークショップを実施。

これらを通じて、“観客”ではなく“プレイヤー”として、住民が世田谷を育んでいくためのヒントを得て、自ら実践するための第一歩とすることを目指して開催されました。 

まちづくりの先進地・世田谷

イベントは、宮台真司さんと保坂区長の対談からスタート。宮台さんは、世田谷区の基本構想や基本ビジョン策定にも関わってきました。保坂区長が、これまでの活動を基に、宮台さんに世田谷区の住民や、まちづくりに対する印象を尋ねると、現在の社会の動きを踏まえた上で、「世田谷区は恵まれている町」という答えが返ってきました。

宮台さん「以前の日本社会は、僕たちの言葉で置き換えれば『生活世界がシステムに置き換わっていく』状態でした。コンビニエンスストアを例に考えてみるとわかりやすいのですが、コンビニが広がれれば広がるほど、利便性で勝てない地元のお店は衰退していった。つまり、マニュアルに従って役割を演じられれば、何でもいいということです。人々が地元的なものから遠ざかる動きがあったんですね」

21世紀に入って、社会が変化してきた一例として、地域の商店を変えたコンビニが、地域の最後の繋がりのハブになってきている街もあると宮台さんは語ります。

宮台さん「今あるコンビニは、それぞれ酒屋さん、お米屋さんというように、元々別のお店だったパターンも少なくありません。最初は、どのお店もそのルーツを完全に消して、どこも画一的な“コンビニ”として運営しようとしていました。でも、コンビニに来るお客さんは皆、昔からの知り合いです。

近所のこどもが来たら、以前と同じようにしゃべるし、地元の人とも立ち話する。その結果、コンビニが「利便性を追求した場所」というシステムを維持しながら、昔の地元商店のような地域のハブとしての役割も担い始めたんです」

f:id:MegumiHarada:20170517105054j:plain世田谷のまちづくりにも関わる、社会学者・宮台真司さん。

 地元的なものを排除し、システムに頼ろうとする世界から、システムが地元的なものを回復する動きへ。特に東日本大震災を挟んで、社会の流れが変わってきたと宮台さんは話します。そうした動きの中でも、世田谷の存在は特に際立っていると感じられるのだそう。

宮台さん「こうした社会の動きの中でも、世田谷は特に恵まれた町だと感じています。世田谷には、昔ながらの相互扶助的な関係性が残っていたり、住民一人ひとりの自立意識が高いんですよ。

世田谷で以前ワークショップを行った時、参加者を抽選で選びました。これはヨーロッパでは普通のことなんですが、日本では無作為抽出をやらない自治体も少なくありません。ワークショップの参加者を単なる抽選で選ぶと、プロ市民的ではない人たちが選ばれて、議論がうまく進まないからです。

世田谷の場合、抽選によって、普段色々な仕事でがんばっていらっしゃる人たちが集まりました。その力を、自治体、地域の政治に向けて考えてみたら、すごくたくさんアイデアが出たんです。ヨーロッパと同じですね。世田谷が国際標準、先進国標準にキャッチアップしていると思います」

政策をつくるプロセスを住民と共有する

f:id:MegumiHarada:20170517105201j:plain

自立した住民が多い街、世田谷。では、こうした意識・関心の高い住民の声をまちづくりに生かしていくためには、どうすればよいのでしょうか。

そこで行われたのが、自立した住民を巻き込むためのプラットフォーム「政策フォーラム」です。このフォーラムは、保坂区長の「まちを作り替えていくプロセスを共有する仲間が欲しい」という思いから始まりました。

保坂区長「全ての分野において、斬新で、良く考えられた政策を展開したいのはやまやまですが、一人の人間ができることは限られています。なので、政策を作り替えるプロセスを共有する担い手や仲間が欲しいなと思ったんですね。ふとした気づきから具体的な企画になり、法制度や予算とどう絡めて具体化するのか……ということを、3回に分けて皆さんにお話する機会を作りました。

テーマは、具体的なものになるよう心がけました。例えば、世田谷にはいくつかサテライト型ワークステーションがあるのですが、そこに保育機能がつくとどうだろうか、という議題。さらに、児童養護施設を出た18歳以上の若者の支援や、65歳以上の男性たちの孤立解消対策などを、フォーラムの参加者と一緒に考えていきました」

地域コミュニティの“仲間意識”を育む場をつくる

宮台さんは、政策やまちづくりなど、他者と協働して行うプロセスにおいて「“自分たちが仲間だという感覚をもてるかどうか”がカギ」だと話します。

宮台さん「昔は社会に統一した価値観や感覚があったので、全く関係ない人同士でも、物事を前に進めやすかったんです。ただ、今は共通感覚が作りにくい時代。もともと、他人を仲間だと思うのは非常に難しいことです。さらに、仲間意識が崩れると「きっと、誰かがどこかで自分だけが得するようにうまいことやっているに違いない」という疑心暗鬼が生まれるわけですね。

ただ、それをカバーするのも「仲間意識」。住民同士の仲間意識がしっかりと維持されれば、自分たちの力で秩序を守っているという意識も続くんです。そうなってくれば、基本的に「自分たちでできることは自分たちでやろうよ」というムードが醸成されてきます」

自分たちが欲しい街を自分たちで作り上げるために欠かせない「仲間意識」。見ず知らず同士の他人から、世田谷住民としての「仲間意識」を生み出す場をつくるために、保坂区長は今回のイベントのような対話の場や、政策フォーラムのような場を作り続けていきたいと話します。

保坂区長「時代と向き合って、地域に根差しながら一歩ずつ変えていくことが、すごく大事だと思うんですね。特に私は、個人の生き方やライフスタイルも議論の文脈に含めることで、街の在り方を住民同士が自主的に考えていく…という雰囲気が作りたい。

世田谷区の人口は、もうすぐ90万人に達するほどになりました。多くの政令都市より人口が多く、ずいぶん世田谷区民意識を感じられる人が増えてきたのではないかと思います。今回お越しくださっている方にはぜひ次回以降も参加して頂き、新しく街が変わっていくリアリティを感じてもらうことができれば嬉しいですね」

ファシリテーターの存在が、協働の場に楽しさと信頼を与える

それぞれの立場から「今、そしてこれからの世田谷のまちづくり」における重要な視点について語った保坂区長と宮台さん。トーク後、それぞれの立場からより詳しいコメントを頂くことができました。

宮台さんには、「住民が、自ら仲間意識や楽しさを生み出すために必要なものとは?」という点についてお聞きしました。鍵になるのは、“ファシリテーター”の存在なのだそう。

宮台さん「ファシリテーターの大切な役割は「熟議の場を引き回しの場にしないこと」と、『熟議によって分裂が生じないようにすること』だと思います。だからと言って、『ファシリテーターが場を完璧にコントロールしている』という印象を与えてはいけません。

『自分たちの力で場を維持している』と参加者に思わせられるかどうかがポイントです。住民自身がファシリテーターになれればベストだけれど、それはなかなか難しい。なので、最初はプロのファシリテーターをお願いして、議論の場を作るというのも一つの方法です」

f:id:MegumiHarada:20170517105026j:plain

こうしたファシリテーター的な存在の重要性は、リアルな住民同士のコミュニケーションの場に留まりません。宮台さんは、「ネットやデジタルの世界にこそ、ファシリテーター的な存在が重要」と話します。

宮台さん「基本的にSNSを含めたインターネットの特徴は、“不完全性”です。誰が何を言っているのかわからないからこそ、情報を真に受けてしまう。実際に対面すると「この人はちょっと違うかもしれない」というのがわかるのですが。

ネットだけでは調達できないような情報を、どう入れ込むのかということが非常に重要です。例えば、「ほぼ日」の糸井重里さんは、「糸井さんが作った場だから大丈夫」という信頼をうまく作り出していますよね。

基本的には対面のコミュニケーションにおけるファシリテーター役のような存在が必要なのですが、ネットの場合は特に“名前”が大切。お墨付きとか、スーパーバイズしているというメッセージが求められている」

ただ、オンライン・オフライン問わず、こうした協働の場に興味・関心があまり高くない層が存在していることも事実です。そうした層をどうやったらまちづくりに巻き込んでいくことができるのでしょうか。 

宮台さん「重要なのは、『テーマやトピックの設定』です。行政と住民のコラボレーションの場合、なかなか住民がものを言いにくい。でも、例えば『子どもの教育』については、比較的誰でも意見を言いやすいんです。自分に子どもがいたり、自身の経験を参照できたりと、実感が持ちやすいから。中学や小学校の教育、子どもたちの良い成育環境をつくるために話すというような切り口であれば、参加しやすいと思いますね」

オン・オフライン問わない地域コミュニティの対話の場づくり

保坂区長には、進化する世田谷の対話の場づくりについて、今後の方向性を伺いました。 

保坂区長「今日のような対話の場も、元々はスピーカーを呼んで、皆で講演を聞くという形から始めたんです。何年か前から、こうしたワークショップやワールドカフェに切り替えていったんですね。参加者が関われる余地がたくさんある方法を取ると、参加度がまったく異なります。今日の場も一つの貴重な住民とのコラボレーションの機会として、今後の政策フォーラムのプログラムをつくっていきたいと思います」

また、今回のイベントの参加者の多くは、SNSを介して集まったのだそう。保坂区長は、今後も、デジタルやSNSを使った行政のコミュニケーションも積極的に行っていきたいと話します。

保坂区長「過去には、ツイッターフォロワーミーティングというものを過去30回程度開催しています。私のツイッターのフォロワーと直接会って対話しようというイベントです。教育など、様々なテーマで議論を行ってきました。

通常、SNSで集客すると、広く浅いディスカッションになりがちです。このミーティングでは、開催回数を重ねることで、徐々にディープな議論ができるようになってきました。参加者も、世田谷区民が7割くらいを占めるような場に変わってきています。こういう場を生かしながら、エッジの効いた政策もどんどん出していきたいですね」

f:id:MegumiHarada:20170517105243j:plain

地域コミュニティについて、1人の「プレイヤー」として考えよう

保坂区長と宮台さんの対談の後には、「政策フォーラム」の参加者による成果発表会や、イベント参加者全員が参加したワークショップが行われました。

「政策フォーラム」の発表会では、参加チームの中でも特に評価の高かったチームがプレゼンを実施。「グリーンインフラ」や「シビックテック」などのキーワードに対して、各チームのアイデアが披露されました。

その中でも最優秀賞を獲得したチームのテーマは「参加・協働による民主主義のバージョンアップ」。区民活動に関する活動の現状や課題をていねいにリサーチしたうえで、住民同士の垣根を超えて、参加・行動できるエコシステムを作るための場づくりが提案されました。

宮台さんは、「全体の構造がとても分かりやすく、それに対する施策が示されていた。仲間意識を育むためには、何かが決定された後にそれが全員にきちんと伝わる場が必要。そうした場づくりの足掛かりになるのではないか」と評価しました。

f:id:MegumiHarada:20170517105301j:plain「政策フォーラム」にて最優秀賞だったチームのプレゼンテーション。

 続いて行われたワークショップでは、参加者が「グリーンインフラ」や「子育て」、「空き家対策」などのテーマに分かれてディスカッション。開始当初は、初対面ということもあってか皆さん緊張気味でしたが、最終的にはどのテーブルも時間が足りなくなるほど議論が白熱しました。

f:id:MegumiHarada:20170517105357j:plain

どのテーブルも議論が盛り上がっていました。

f:id:MegumiHarada:20170517105413j:plainアイデア発表の様子。どのチームも短時間で自分たちの意見をしっかりとまとめていました。

最後に保坂区長は、「すべての発表にワクワクしましたし、どれもやりたいアイデアばかりでした。色々な人が集まることで多様なアイデアが集まったのだと思います。皆さんには、具体的にどうやっていくのか、ワークショップが終わったあとにも考え続けてほしい。これからの中身を、行政も一緒に考えたいし、作っていきたいと思います」と締めくくりました。 

地域住民ひとり一人がプレイヤーになる社会を目指して

このイベントで掲げられていた、「“観客”ではなく“プレイヤー”」へというスローガン。多くの自治体が目指している姿ではありますが、なかなか実現できている地域は多くないということが事実です。

しかし、今回のイベントを通じて、あらためて世田谷の“市民力”の高さを感じるとともに、こうした場を行政も関わってつくりあげているということに大きな希望を見出すことができました。そして、こうした先駆者の存在は、他の地域にとっても大きな励みとなってゆくはずです。

誰しも皆日頃それぞれの職業や仕事をもっており、なかなかリアルな対話の場を持つことは難しいもの。そのため、オフラインの場だけではなく、オンラインの場も含めて、コミュニケーションを深めていく場が必要になります。

ご近所SNS「マチマチ」は、ご近所さんが使うことができるご近所SNS。対話の場を通じたまちづくり活動に興味がある方は、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。

machimachi.com

今後もご近所未来ラボでは、コミュニティデザインやまちづくりに関するイベントのレポートを、積極的に皆さんと共有していきます。ぜひチェックしてみてくださいね!

過去のイベントレポートはこちら

lab.machimachi.com

lab.machimachi.com

lab.machimachi.com




「シビックプライド」って一体何?地域コミュニティの活性化につながる都市の課題解決に向き合う姿勢

f:id:junyamori:20170524090853j:plain

現在、「シビックプライド」を持って、地域活動に取り組む全国各地の事例が増えています。シビックプライドとは、シビック(市民の、都市の)+プライド(誇り)を合わせた言葉。

まちづくりやコミュニティデザインの活動に取り組む人々の間で、注目を集めています。今回は、この街を豊かにするためのキーワード「シビックプライド」について詳しくお伝えしていきます。

シビックプライドが地域コミュニティを活性化する

シビックプライドをもう少し詳しく説明していくと、もともとは19世紀イギリスの都市で扱われていた言葉で、「都市に対する誇りや愛着」といった意味を持ちます。

日本にも郷土愛という言葉がありますが、「シビックプライド」は思いだけにとどまらず、その都市の課題解決や、活性化といった、具体的な行動に取り組む姿勢も含んでいるのが特徴です。

例えば、実際にシビックプライドを体現した事例として、ヨーロッパの都市アムステルダムが行った「I amsterdam」キャンペーンがあります。オランダのクリエイティブエージェンシー「ケッセルスクラマー」という会社が主導となり行われた地域プロモーションです。

アムステルダムに暮らす人々の日常を写真で切り取り、そこに「I amsterdam」というロゴを合わせて都市の魅力として発信することで、市民のシビックプライドをかき立てることに成功しました。

またバルセロナでは、都市に人格を持たせるために頭文字「B」をモチーフにしたロゴマークを作っています。普段の何気ない写真に、ロゴマークを入れるだけで、自然とその都市のプロモーションを行うことができます。

参考

ryushiosaki.com

 

www.advertimes.com

シビックプライドのもと地域コミュニティを活性化したプロジェクト

シビックプライドを持つ人が街に増えると、どんなことが起きるのでしょうか。例えば、地域のゴミ拾いなど、ボランティア活動はシビックプライドがもたらす行動の1つとされています。

誰でも、自分が愛着を持って住んでいる街は、綺麗であってほしいと思いますよね。また自身の住む街に古くからある、公共施設や、歴史的建造物に目を向ける人もいます。シビックプライドが育まれることで、「すでにその街にあるものをどう活かすか」という視点を持つ人が増えるのです。

ここ日本にも、シビックプライドをもとに実施された具体的な事例が存在しています。

例えば、新潟県新潟市上古町の商店街。大型ショッピングモールの出店により、衰退の一途を辿っていたという上古町の商店街ですが、デザイナー自らがデザインしたオリジナルグッズを販売するショップを展開。

空き店舗を利用することで、閑散としていた商店街に活気が戻ってきたといいます。古き良き商店街の温かみも残しつつ、商品や店舗のデザインに工夫を凝らすことで、若者の心も掴んでいるそうです。

参考

「温“古”知新」で若手経営者が集まるカミフル~新潟市上古町商店街~

また富山市では、ライトレールという路面電車が、コンパクトシティの象徴として扱われています。街にある「公共交通まちづくりインフォメーションセンター」で、ライトレールについて理解を深めている地域住民が多いのだそう。

その用途や街での役割を知ることで、ライトレールを利用する人も増えているといいます。街中を一定速度で進むライトレールに乗ると、自然と街の景観が目に入ってきますし、住民の流動性が高まることで、街全体を活性化させるきっかけにもなっているようです。

参考

www.ur-net.go.jp

マチマチを使えば、シビックプライドを持つ仲間を探すことができる

地域のために何かをしたいと考える人、暮らしている街を良くしていきたいと考える人が、同じ地域コミュニティ内にいるのなら、つながる機会が増えれば、シビックプライドも醸成されていくはず。

シビックプライドを持つ人が増えれば、その分、都心の課題に対して主体的に動く人は増えていきます。街の課題を解決していきたい、と考えている人は、ご近所SNS「マチマチ」を利用されてみてはいかがでしょうか? 

machimachi.com



公園内に保育園が誕生!パークマネジメントの要となる都市公園法の改正って?

f:id:MegumiHarada:20170515075503j:plain

ご近所SNS「マチマチ」が運営するメディア「ご近所未来ラボ」では、コミュニティデザインやまちづくりに関する最新の動向をお届けしています。今回はパークマネジメントにおける注目の動き「都市公園法の改正」についてご紹介します。

都市公園法改正で、公園内に保育園設置が可能に

2017年春、「パークマネジメント」の要となる「都市公園法」が改正されました。この改正は、老朽化が進む都市公園において、民間事業者がより参入しやすくなるようにしたものです。

大きな変化としては、公園内に保育園を設置することが可能になりました。もともと、公園内には「公園施設」と呼ばれる飲食店や売店しか設置することができませんでした。しかし、都市部を中心とした保育園不足や待機児童問題を受け、新たな保育園の開設地として公園が採用されることになったのです。

今回の都市公園法改正に先駆けて、国家戦略特区に指定されている東京都内では、すで既に公園内に設けられた保育園の開設準備が進んでいます。

その一つが、世田谷区の祖師谷公園内に開園する「茶々そしがやこうえん保育園」です。公園内とはいえ、住宅地に密接しているため、子どもたちの声などがあまり届かないよう工夫された作りに。その他にも、荒川区や品川区内の公園で保育園建設が進んでいます。公園内に保育園があるということが当たり前になる日もそう遠くないかもしれません。

参考リンク

東京都における国家戦略特区の取り組みまとめ

news.mynavi.jp

民間事業者によって進む「パークマネジメント」

今回の法改正によって新たに決まったのは、保育園設置だけではありません。飲食店や売店などの公園施設の規制も緩和されることに。これにより、公園内に大規模な飲食店や売店を設置することが可能になりました。

また、従来収益を得る公園施設は原則10年間しか継続して設置できませんでしたが、今回の改正で20年に期間が延長。より長期的な運営を手掛けることができるようになりました。合わせて、公園施設を運営する民間事業者が、隣接する広場の監修も手掛けられるようになっています。

最近は、公園内に設けられているカフェやレストランがパークマネジメントに積極的に関わる事例も増えてきています。豊島区の南池袋公園にあるレストラン「Racines FARM to PARK」は、公園を管理・運営する団体と連携し、様々なワークショップイベントを手掛けるなど、パークマネジメントの中心を担っています。

こちらの公園のパークマネジメントについては、以前ご近所未来ラボでも取り上げました。

lab.machimachi.com

世田谷区の駒沢オリンピック公園内には、新たにカフェレストラン「Mr.FARMER」がオープン。このレストランは世田谷産の農作物を使ったメニューの提供や、ファーマーズマーケットを開催していくほか、災害時には徒歩帰宅者対応や地域住民の支援を行う防災施設へと転用される予定。都市公園法改正によって、ますます多様な公園の形が増えていきそうです。

「パークマネジメント」の動きはここでチェックしよう

都市公園法の改正により、さらに注目が高まる「パークマネジメント」。ご近所未来ラボでは以前、国内外における「パークマネジメント」の先端事例を取り上げました。


国内におけるパークマネジメントの事例

lab.machimachi.com

海外におけるパークマネジメントの事例はこちら

lab.machimachi.com

ご近所SNS「マチマチ」では、地域のために活動しているNPOや任意団体をサポートする「地域活動支援プログラム」を実施しています。地域コミュニティでパークマネジメントに取り組んでみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

lab.machimachi.com

「パークマネジメント」のカギを握るのは地域コミュニティでの対話

今回の法改正が、さらに日本に魅力的な公園が広がる追い風となるのではないでしょうか。ご近所未来ラボでは引き続き、「パークマネジメント」の動きに注目していきたいと思います。

「パークマネジメント」は、地域コミュニティが一緒になって取り組んでいくことで、より可能性を発揮していく手法。地域住民同士のコミュニケーションツールには、ご近所SNS「マチマチ」がぴったり。地域でのパークマネジメントに興味がある方は、ぜひ導入してみてくださいね。

machimachi.com

コミュニティが「勝手に育つ」環境をデザインするーーgreenz.jp編集長 / NPOグリーンズ代表理事 鈴木菜央さん

f:id:k_kzyk:20170512022510j:plain

ご近所SNSマチマチが運営する『ご近所未来ラボ』では、「地域活性や街づくりに携わる方々の力になりたい」という思いから、“コミュニティデザイン”についてのリサーチやインタビューを行なっています。

今回のインタビュー企画では、greenz.jp編集長 / NPOグリーンズ代表理事 鈴木菜央さんにお話を伺いました。

「一人ひとりが『ほしい未来』をつくる、持続可能な社会」をめざすグリーンズで、「ほしい未来をつくる」さまざまな事例や人、組織などを紹介してきた鈴木さん。そのなかには地域コミュニティをはじめとしたさまざまなコミュニティの事例も存在し、メディアを通してたくさんのコミュニティ作りについての知見も蓄えてきました。

そんな鈴木さんは2013年に千葉県のいすみ市に移住。一住民として地域コミュニティでさまざまな働きかけや活動を行なっています。studio-Lの山崎亮さん浅草の複合施設「ほしや」のプロデュースを手がける山本倫広さんのように、外部から地域コミュニティにアプローチするのではなく、地域に入り込んで内部から働きかけをしている鈴木さん。そこにはどのような苦労や楽しさ、そして学びがあるのでしょうか。

子どもと家を起点に選んだ、移住という選択肢

f:id:k_kzyk:20170512022539j:plain

そもそも、鈴木さんはなぜ移住を決意したのでしょうか。鈴木さんは、大きく2つの理由があったといいます。

「1つは子育ての問題です。妻も僕も“地元”と呼べる場所で、ご近所さんと関わりながら子育てし、暮らしていきたいと考えていました。しかし、自分自身は都会で育ったものの、東京を“地元”と思えるほどの帰属意識を持てていませんでした。同様に、田舎出身の妻にとっても、東京は自分の帰る場所ではない。だから、子育てをするなら東京ではなく、新たな“地元”となるまちを見つけたいなと思ったんです。できれば、子どもたちが自然の中を走り回って、のびのびと育つような。

もう1つは家の問題。家を探し始めた2008年ころは世田谷区に住んでいたのですが、家が高すぎて買えないんです。賃貸で居続けるならなんとか安いところを探せるものの、家を買って住むイメージができなかった。こういった理由から、小学校にあがる前に移動しようと決めて、上の子が3~4歳の頃から移住先を探し始めました」

移住を決意した後、鈴木さんは自分たちが住みたい場所の条件を整理。様々な候補地を実際に自分の足で訪ねて行ったとのこと。

さまざまな場所を訪ねて残ったのがいすみ市だった

「東京から1時間半以内で、自然がいっぱい残っていて、里山や里海があるところ。かつ、人があたたかくて、土地が安い。そして、移住者に寛容であること。これが僕の条件でした。鎌倉や逗子、奥多摩、成田、栃木など…。さまざまな場所を実際に訪ねて、時には泊まったりもしました。そのなかで残ったのが、いすみ市だったんです」

千葉県、房総半島南部に位置するいすみ市は、東京から電車で約1時間半前後の海沿いの街。館山や南房総、金谷などに比べると、移住先としてはあまり知られていないこの場所に鈴木さんはどのような魅力を感じたのでしょうか。

「いすみ市は当時から移住促進に力を入れていて、地元の人たちが移住者に対して寛容だと感じましたね。そういう空気感なのか、東京を拠点に活動するCMディレクターや映像の特殊効果の専門家、写真家、音楽家など、クリエイティブな仕事に携わる人たちがちらほら住んでいて。土地も安いし、東京にも比較的出やすい。何度か通ううちに、『ここよくない?』となったんです」

『あれ、東京より進んでない?』と素直に驚きました 

移住先が決まり準備を整えるなか、鈴木さんは何気なくSNS上でいすみ市に引っ越すことを伝えます。すると、全く知らないいすみ市の方から連絡があったとか。

「Twitterで『いすみ市に引っ越します』とつぶやいたところ、知らない人から「何月何日に歓迎会をやりますが、いますか?」とリプライがきたんです。いすみ市は移住者のネットワークが強く、前後1ヶ月くらいの間に移住してきた人たちを、先輩移住者の方々が歓迎してくれました。『あれ、東京より進んでない?』と素直に驚きましたね。まだ2010年頃の話です」

地元コミュニティからも歓迎され、移住してすぐ地域との関係性を築きはじめたのかと思いきや、鈴木さんが地域コミュニティと本格的に関わるようになったのは、移住後3~4年経った後からでした。

「移住した当初は仕事が忙しく、地元に帰る時間をとれない時もあったくらいでした。そのあとには東日本大震災が起こり、自分自身も腰を悪くしたり、喘息がひどくなったりと、体調が悪い時期が続き…。しばらく、地域に目を向けられる状態ではない期間が続きました」

小屋を建て、新しい人間関係を収穫する

その後、徐々に体調や仕事の方も落ち着きはじめたのが、2013年頃。そこから再び地域のことに目を向けられるようになっていったと鈴木さんは振り返ります。

「状況が落ちついて来た頃から、少しずつ暮らし方や生き方を練り直そうと思いました。一番大きく変化させたのは家です。当時は賃貸に住んでいたのですが、自分たちの土地を買い、手に入れるコストも生活コストも抑えられる小さな家『タイニーハウス』に住もうと考えたんです。タイニーハウスであれば暮らし全部が小さくなることで、環境への負荷も減り、自分たちの支出も減る。生まれた余裕で、ありたい自分になるために勉強したり、家族と過ごしたり、地域との時間を作ったりできるだろうと考えました」

f:id:k_kzyk:20170512022613j:plain

家を変え、暮らしを変える、一連の変化の後、鈴木さんは徐々に地域の活動に参加するようになっていきます。その中でも鈴木さん自身が主体となり家づくりを起点にした用意した地域と関わる仕掛けが『小屋づくり』でした。

小屋作りに参加してもらう

「タイニーハウスと別に小屋を建てたんです。まずミニマルライフやタイニーハウスなどの情報発信を行い、ウェブメディア『未来住まい方会議』を運営する『YADOKARI』のチームに相談して、小屋を設計。その後、実際に建てるプロセスをオープンにして、みんなで小屋を作り、つながりを作るという立て付けにしたんです。わざわざ小屋をつくるために、いすみ市だけでなく各地から人が集まり、自分と共通の興味を持つ友人を見つけることもできましたし、通りがかりの人と『何を作っているの?』といった会話も広がりました」

プロセスをオープンにし、小屋を建てることを通してコミュニケーションを生みだした鈴木さん。この仕組みは地域で横展開され、自分の家を直したりお店を作ったりする時に仲間を募っている人も現われてきているといいます。

f:id:k_kzyk:20170512022627j:plain

「もちろんプロに頼んで小屋を建ててもらう方が早いでしょう。でもプロセスをオープンにしてみんなで作ることで、友達も増えますし、みんなの学びも深まる。みんなで建てれば一人ひとりの大変さも軽減されますし、地域の人との関係性も強くなりました。このプロジェクトを通して、僕は新しい人間関係を収穫できたと考えています。今でも、作りに来た仲間は、近くに来た時に寄ってくれます」

この小屋作りから、鈴木さんは地域のコミュニティと徐々に関係性を築きはじめ、地域の消防団に入ったり、お祭りに参加したりと、既存の地元コミュニティへも積極的に参加するようになっていきます。

誰かの可能性を引き出し、関係性を深めた『地域通貨』

f:id:k_kzyk:20170512022701j:plain

小屋につづいて地域の繋がりを生む仕組みとして手がけたのが『地域通貨』です。地域通貨は、ご近所同士など特定のコミュニティ内で手助けをしあう際にやり取りされる擬似的な通貨のこと。国内では、相模原市旧藤野町(現相模原市緑区)の「よろづ屋」や、東京・国分寺の「ぶんじ」などが知られています。ウェブメディア「greenz.jp」の活動を通し、さまざまな地域通貨の事例を見てきた鈴木さんは、どのように地域通貨をいすみ市に展開していったのでしょうか。

「2000年ごろからの流行の影響もあり、地域通貨には元々興味がありました。とくに藤野の『よろづ屋』の事例はgreenzで取材した中でも特に印象深かった。そこから自分の移住をきっかけに、地元で地域通貨をやってみたらどうかと考えはじめ、2015年の頭頃から準備をはじめました。まずはいきなりやってみるのではなく、藤野の人に声をかけ、「グリーンズの学校」として地域通貨を学ぶクラスを開講しました。

僕は主催するとともに受講生としても参加して、フィールドワークや課題をこなし、徐々にいすみ市で地域通貨を広げていくイメージをしていきました。そのあといすみ市の知人を地域通貨のクラスに誘い、彼の受講が終わったタイミングで『おもしろいでしょ?一緒にやろう!』と声をかけ、2人を起点に地域に広げ始めていきました。地域通貨の名前をみんなで話して決め、『米(まい)』という単位になりました。まだ街全部はカバーできていませんが、クルマで15分くらいの範囲の移住者を中心に60家族80人に広がってきています」

助け合いを活性化する地域通貨

いすみ市で現在鈴木さんが展開している地域通貨は取材当時(※2017年2月)はテスト運用中で、通帳はコンビニでコピーした紙を使った簡易的なもの。参加するためには、仕組みの説明を受け、メーリングリストとFacebookページに登録してもらい、通帳のPDFファイルをもらうだけ。あとは自分で通帳をコピーし、取引をする時に、日にちと金額、残高を記入して使っているそう。

「たとえば『高圧洗浄機貸してくれませんか?』とか『車を車検に出しちゃったから駅まで送ってくれませんか?』とか『旅行中に犬の散歩に行ってくれませんか?』とか。我が家も、飼っているにわとりに餌をやりに来てもらったり。地域通貨を通してお互い気軽に助け合える関係ができてきています。

ちなみに僕は初日から残高がマイナスです。(笑) むしろずっとマイナス続きなんですが、マイナスは誰かの可能性を引き出したということなので、何も悪くありません。マイナスであれば誰かのために、自分が役に立てることも考えます。するとお互い暮らしやすくなりますし、気持ちもあたたかくなりますよね」

地域通貨が入ることで、相談できる関係性が活発に

助け合いを活性化している地域通貨。現在は助け合いだけでなく、月に1回イベントを行ったり、みんなで映画を見たり、地域通貨だけが使えるマーケットを開催するなど、地域での役割は徐々に広がってきているとのこと。鈴木さんは実際に地域通貨を取り入れたことによる変化を次のように語ります。

「お金は『精算する』といいますが、精算しているのは、金銭ではなく、関係性なんです。完全に遠い関係は、お金で精算するの方が楽なのに対し、近い関係はなにも必要ありません。地域通貨はその間に広がることで、スムーズな関係性を築く役割なんです。

地域通貨が入ることで、お金や地域通貨などの媒介がない場でも、相談できる関係性が活発になりました。すでに友達だった人とは関係が深くなりましたし、友達じゃなかった人とも友達になれた。お金は便利ですが、それとは違うルートで自然の恵みや人とのつながりにアクセスできるルートを作るのが地域通貨の役割です」

現代社会は孤立するシステムになっている

f:id:k_kzyk:20170512022754j:plain

小屋作りや、地域通貨。鈴木さんが地域の活動を通してコミュニティを活性化したいと考える裏にはどのような課題意識があるのか。鈴木さんはそれを『孤立』だといいます。

「現代社会は孤立するシステムになっているんです。とにかく、稼がないといけないから。家賃も、電気代もスマホ代も払わないといけないですし、忙しいから外食も増える。そのなかで、地域の人となにかやるとか、盛り上げるとか、そんな余裕はありません。

みんな忙しいから地域の課題もサービスを頼んでお願いする。同様に治安は警察が、街のことは区役所がやることだと考えて、どんどん『暮らしのお客さん』になっていく。すると、地域に対しても主体性がなくなりますし、誰ともつながる必要もない。だから孤立してしまうんです。

孤立すると、子育ても夫婦だけででやらなければいけません。でも共働きせざるを得ないから、ありえないほど大変。昔は親戚や近所の子の面倒をみたり預かったりして、みんな、親になるまでの練習がいっぱいできたんです。そういう斜めの関係もないから、親になるのって、ものすごいプレッシャーです。

そういう意味では、昔はコミュニティの中で、生まれてから死ぬまでのさまざまなことの練習がありました。婆さんが亡くなり、葬式のあげ方を見て、それを手伝ううちに自分も喪主になり、最後は自分の番が来る。でも今はみんな孤立しているから、葬式のあげ方すらGoogle検索しないといけない。それって寂しくないですか?」

田舎に行けば人と繋がれるわけじゃない

『孤立』するシステムに抗おうと、いすみ市に移住して地域の活動に携わる鈴木さんですが、移住したからこそ改めて感じたのが、「田舎に行けば人と繋がれるわけじゃない」ということ。

「たとえ田舎に移住したとしても、それだけでは人とつながることはできません。都会と同じ仕事、同じ働き方をしていたら、むしろひどくなる。都会だったら、友達もすぐに呼び出せますが、田舎はそうもいかない。近所でもっと仲良くなる仕組みが必要です。田舎がみんなつながっているというのは幻想ですし、都会だとつながれないということもないと思います」

一人ひとりの孤立を生み出す構造になっている現代社会では、孤立しないための仕組みが必要です。「青年団を作ろう」といった旧来の仕組みがはまる場所もありますが、それだけで今の孤立を解決できるかというと、必ずしもそうではありません。今の時代に合わせた新たな仕組みを試していくことが必要です。

「いまは孤立を感じている人がつながりたい時につながれるために、時代にあった新たな仕組みが必要になってくると考えています。海外ではコミュニティに関する様々な事例が徐々に増えてきていますし、マチマチも1つの手段だと思います。既存のSNSではどこに住んでいる人という情報はわかりますが、地域の人でフィルタリングして、コミュニケーションをとる仕組みはありません。

他方で地域通貨でつながる人はもっと関係性が近い。マチマチは、その真ん中くらいの関係性を生み出すのによいのかなと。友人ではないけど、同じ地域に住んでいて情報交換できる関係性というのはニーズがあると思いますね」

コミュニティが勝手に育つ環境を用意する

f:id:k_kzyk:20170512022816j:plain

つながるための新たな仕組みが必要となると鈴木さんが語るように、今後コミュニティの力はさらに重要視されていくと考えられます。ただ、一口にコミュニティといってもその性質や構造、役割はさまざま。では、コミュニティを構成していく要素を細分化していったとき、もっとも大事になってくるものは何になるのでしょうか。

「それは、コミュニティを作る存在。コミュニティをデザインする役割の人だと考えています。ただ、コミュニティは一人ではできません。妄想する人、言い出しっぺ、言い出しっぺと一緒に踊る人、まとめる人、手伝う人、盛り上げる人。つなげる人。いろんな人がお互いを活かし合うつながりができていく、そんなイメージです」

では、コミュニティをデザインする人は、どのようにしてコミュニティを生み出していけば良いのか。まずは手法を伺いました。

“コミュニティ性”はあらゆるものに入れ込める

「コミュニティの要素、いうなれば“コミュニティ性”は、あらゆるものにすでにあるし、入れ込めると思います。建築にも、土地所有にも、仕事の仕方にもです。そして、コミュニティ性を足していった時に、既存の常識から考えられないようなさまざまな収穫が取り出せる可能性がある。

イギリスでは不動産の値段がすごく高いので、土地を数人で共同購入しセルフビルドで家を建てるコミュニティビルドという考え方があります。セルフビルドは大変なので、家をコミュニティで建てるんです。この手法では、たとえばコミュニティにA~Fと6人がいたとしたらAさんが家を建てる時は、B~F全員が手伝います。

同様に繰り返していくとFさんが建てる頃には建て慣れてくる。その分譲地ができ上がる頃には、コミュニティの関係性もとても強固なものになるなわけです。日本でもコミュニティビルドを実践しようとしている人がいますし、そういう人たちがたくさん現れてほしいと思っています」

楽しいからやっていることが、いつの間にか成長につながる

そして最後に、コミュニティを生み出すための大事にすべき考え方を伺いました。

「引っ張るんだけど、引っ張りすぎないこと。最初はある程度やっても、適当に役割を回していくことが必要です。僕が地域通貨をはじめるときに友人を誘ったのは、僕が一点集中でリーダーになるのが良くないと思ったからです。だから弱みも見せます。『僕ここはできるんだけど、これはできないんだよね』とか、『忙しすぎるから、誰かこれできない?』といった具合に、どんどん振ってお願いするんです。

植物や農園を作っていくイメージで、勝手に育つ環境を用意するんです。みんなが楽しいからやっていることが、いつの間にかみんなの成長につながって、いつの間にかつながりや関係性の強化になり、いつの間にか広がる――という状態を作る。楽しさや、友人関係が豊かになる充実感、地域や自分より大きな存在の役に立つという気持ち。そういうのが満たされる場であれば、あとはそんなに突つかなくても膨らんでいってくれます」

 

実際に移住し、「いすみ市」という地域の一当事者としてコミュニティを盛り上げている鈴木さん。プロセスをオープンにした小屋作りや地域通貨など、様々な仕掛けを通してコミュニティを育てる方法は参考にできる部分が多いはず。

他方で、実際に地域で活動する鈴木さんが語る「田舎がみんなつながっているというのは幻想ですし、都会だとつながれないということもありません」という言葉は非常に印象的でした。コミュニティ作りに都会も地方も関係ない。自分がいまいる場所でも、できることから始めてみることこそ、が地域を変える第1歩につながるはずです。

住人コミュニティづくりは、地域特化のご近所SNSで

地域の住人コミュニティを育てていくためには、いつでも気軽に投稿できて、地元の情報が集まるプラットフォームがあると便利です。

ご近所SNS「マチマチ」は、近隣に住む住人と安心・安全にやり取りができるサービス。これから地元や地域を盛り上げていきたいと思っている方、いま住んでいるまちのお役立ち情報が知りたいという方、ぜひ一度使ってみてください^^

machimachi.com

鈴木菜央さんが代表を務める グリーンズとマチマチは、様々な形でコラボレーションしています!ぜひご近所の課題を一緒に考えるgreenz.jpの連載シリーズ「となりのご近所物語」もチェックしてみてくださいね!

lab.machimachi.com

lab.machimachi.com